『住宅は、批評する』を批評する
2024.12.07

以下イベント告知文より
『住宅は、批評する』という本が出ました。この本のきっかけは、20世紀末に起こった住宅建築の批評性をめぐる論争です。伊東豊雄さんの「脱近代的身体像 批評性のない住宅は可能か」(1999)を皮切りに、住宅と現代建築やモダニズム、さらに広く社会との関係を問い直すような議論だったのです。
本書では、当時の論考群を「批評性論争」と位置付けてその再検討を図り、また論争以後の状況を探るため、現在活躍する19人の建築家の皆様に「住宅の批評性」を題材としたインタビューを行いました。
これまで、「住宅の批評性」は何をターゲットにしていたのか。そして、戦後建築言説の中で紡がれてきたこの言葉を引き受けるとき、現代日本の建築家はどのように住宅を語るのでしょうか。
昨今あまり表立って論じられていない「批評性」ですが、いま建築言説は、建築や創作の意義を考える上で欠かせないこうした理論的枠組みを見失っていないか、という思いからできた本です。メニカンのみなさんのような、わたしたちと近い世代のみなさんとの対話を楽しみにしています。
編著者一同
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プロフィール
モハマド・エイマール
建築
隈研吾建築都市設計事務所主任技師。 2012年ヨルダン大学建築学科卒業。ヨルダンにて複数の建築設計事務所に勤務。2016年文部科学省(MEXT)国費外国人留学生奨学金を得て東京工業大学(現・東京科学大学)へ留学。2019年同大学環境・社会理工学院建築学系修士課程修了。
大塚優
建築
東京科学大学環境・社会理工学院建築学系助教。 2012年東京工業大学工学部建築学科卒業。2015年スイス・イタリア大学大学院メンドリジオ建築アカデミー修了。2016年東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。2019年同大学環境・社会理工学院建築学系博士後期課程単位取得退学。
小倉宏志郎
建築
東京科学大学環境・社会理工学院建築学系技術支援員。 2019年東京工業大学工学部建築学科卒業。2021年同大学環境・社会理工学院建築学系修士課程修了。2022‐2023年スイス連邦工科大学チューリッヒ校建築歴史・理論研究所客員研究員。2024年東京工業大学環境・社会理工学院建築学系博士後期課程単位取得退学。